日本の難民受け入れ、進まない理由、不法滞在が増加している現状とは

難民受け入れの実情

日本は受け入れのハードルが高い!?

法務省は2016年、日本政府への難民の申請は1万以上、受け入れは28人だったことを発表しました。現在、世界中の難民人口は1400万以上といわれています。

難民とは自分の国で迫害されるなどして、自国にいられなくなって逃げて、保護を求めている人たちのことです。1951年に国連で採択された「難民条約」というものがあります。

この条約に基づいて難民を保護し、難民の存在が定義されています。定義とは、「人種、宗教、国籍、特定の集団の構成員、政治的意見を理由に迫害されている」というものです。

ヨーロッパ各国はシリアなどからの戦争難民を「難民」と認定し広く受け入れていますが、日本ではこの条約による定義を厳格に適用しているため、受け入れることが難しいことになります。

背景にはシリアから日本へはビザもおりず来る手段が限られているため、難民申請自体少ない。そのため日本に受け入れ実績が少ないことも関係しているとされています。

偽装難民といった別の課題

日本で働くことが目的?

難民申請総数の1万人の大部分はフィリピンとインドネシアとネパールなので、これらの地域は難民が発生するような地域ではないのです。

紛争や内乱は難民の理由には当たりません。経済的な理由や治安の悪さが理由での難民申請が多く、これでは日本での就労を目的とした移民となってしまいます。

就労を目的とした難民申請(これを「偽装難民」と呼ぶ)が多く、難民申請の審査進行を妨げてきました。それが本当に逃げ場を求めて日本に来る人たちの妨げにもなったのです。

そのため、2017年、法務省は制度改正を行い、申請を受理する前に審査を設けて、偽装難民を事前に除外することになり、母国での借金や失業などの理由での申請は前もって却下されることになりました。

増える外国人の不法滞在

受け入れ拡大の反面

不法滞在とは、許可された在留期間を超えて滞在している外国人、旅券を持たずにあるいは偽造された旅券で入国した外国人、旅券は有効でも上陸許可を受けずに上陸した外国人のことをいいます。

正規滞在者を装って滞在を続ける手口は悪質、巧妙化しています。外国人入国者が5年連続で過去最高数になっているのと比例し、不法残留者は平成27年から4年連続増加しています。

一方で日本にいる外国人留学生が急増しており、政府の「留学生30万人計画(2020年までに留学生を30万人に増やすという施策)」を各省庁が連携して達成しようと動いています。

日本はビザ発給を緩和し受け入れを拡大しているため、勉強をするために母国を出た若者たちがアジアから集まり、在日外国人留学生は29万人に達しています。

その中には、不法就労、不法滞在など法律を破る外国人留学生が増えてきているというのです。なぜ法を犯してしまうのでしょうか。

不法滞在する理由

外国人留学生として来たはずが

ある事例では、日本留学準備のために母国の家族が作った多額の借金を返すため、日本でお金を稼ぐことになったといいます。

借金返済に加え、日本での学費の追加と生活費を稼ぐためには、睡眠時間を削って働く。学生ビザを延長するため、留学生として滞在資格を失わないために、不法滞在してでも日本に残って働くのです。

母国に帰っても仕事はなく、給料も安い、けれど、結局不法滞在者となり入国管理局から摘発されて日本から追い出され、母国に強制送還される外国人留学生が後を絶ちません。

そうならないために、受け入れる側の日本が責任をもって本来の目的である勉強ができる環境が作れないものか、まだまだ状況は深刻なのです。

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