格差社会の拡大はいつから始まったのか、貧困が深刻化している現状

格差社会の拡大

“一億総中流”社会から格差拡大へ

1970年代、日本の人口約1憶人にかけて、日本国民の大多数が自分を中流階級だと考える意識を一億総中流と呼びました。

1958年(昭和33年)から毎年実施している「国民生活に関する世論調査」の第一回目では自らの生活程度を中流とした人の比率は7割でした。

1960年代半ばまでは中流と答える人が8割でしたが、1970年以降は9割になりました。中流意識は1960年代に国民全体に広がり、1970年代までに国民意識としての一億総中流が出来上がったと考えられます。

バブル経済の崩壊やリーマンショックなどが起きても国民の意識は変わらず「中」のままですが、状況は悪化しているといえます。

格差と貧困

日本が抱えている問題とは

日本の所得格差は先進国内においても大きなものとなっており、深刻な状態です。構造改革、市場主義経済を掲げた2001年以降急激な格差拡大となりました。

当初所得は公的年金などを含んでいないため、無職の高齢者(年金生活者)の所得が低くなり、高齢者が増加すると、格差が付きやすい傾向にあります。

厚労省も格差拡大の理由として、高齢化や単身者の増加をあげています。工程年金を含んだ所得格差を見ると、日本は平均よりも不平等度が若干高い国となっています。

政府は財政問題から社会保障給付費を抑制しており、格差は拡大するばかりです。

貧困率の上昇が止まらない

格差の拡大は深刻

貧困率のデータは厚生労働省の「国民生活基礎調査」として公表されています。この調査によると、日本は米国、中国に次ぐ世界第3位の経済大国でありながら、7人に1人が貧困にあえぎ、母と子のひとり親世帯では半数以上が貧困に苦しんでいます。

日本は先進国の中で貧困率の高い国の一つとして知られています。中でもひとり親世帯の貧困率の高さは生活保護水準の所得に届かない低所得にあえぐ現状です。

そして高齢者の貧困問題に関しては将来、人口減少、高齢化などによって、政府や年金機構、健保組合などが現在の給付水準を維持できなくなる可能性が高まっています。

年金制度の崩壊などによって人口の3分の1を占める高齢者の半数が貧困に陥る可能性もあります。

将来への不安

子供の貧困が深刻化している

貧困状態に置かれていると、家庭の経済状態に子供の状況が大きく左右される可能性があります。経済的な制約によって高等教育機関への進学や通塾が難しくなってしまったり、家庭環境の悪化によって生活習慣などに悪影響を与えてしまったりすることがあります。

子供の貧困問題は将来の日本に大きな影響をもたらします。子供が貧困にあえぐ最大の要因は、まず日本特有のワーキングプアと呼ばれる労働環境の悪さ=親の収入の低さが挙げられます。

特にシングルマザーに対して冷たい企業が多く、非正規雇用は50%を超えています。保育園や学校などの行事があると、正規社員のようなフルタイムの仕事はなかなかできません。

正規社員と非正規社員の賃金の差が、母子家庭の貧困という形になって表れています。一方で生活保護制度も過剰な財政赤字のせいで圧迫され、簡単には受け入れられない仕組みになっています。

それでいて貧困問題の深刻さは親から子へ、子から孫へ、世代を超えて連鎖していく傾向があります。それにもかかわらず進んだ政策がとられないのが現状です。

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