終末医療の現状と問題点、穏やかな時間を過ごすための緩和ケアとは

終末医療の現状と問題点

より良い終末のために

誰もが歳を重ねいずれ死を迎えますが、多くの人が少しでも自分らしく最後を過ごしたいと思います。

また、高齢化が進み、社会全体においてもその在り方を考える機会も増えました。いずれやってくる終末について考えていく必要があるでしょう。

終末医療とは

終末期

まず、終末期の定義ですが、老衰や病気、障害の進行により死に至ることを回避するいかなる方法もなく、予想される余命が3~6カ月以内程度の状態のことを言います。

ガンなどの重い病気の末期で不治と判断されたとき、治療よりも患者の心身の苦痛を和らげることに重点を置いた治療法…それが終末医療です。

終末を迎える患者に対して、身体的苦痛はもちろん精神的苦痛をも緩和、軽減してあげることで、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)を維持出来たり、人生の質を向上することを目的にしています。

終末医療はターミナルケアとも呼ばれ、「残された時間を充実したものにしよう」という考え方ですが、ターミナルケアを選ぶということはつまり、「延命をあきらめる」こととほぼ同じことなので、開始の決断はとてもデリケートな問題なんです。

ガンなどの病気だと、余命を宣告された時などがそのタイミングで、本人にも決断する意思がある場合が多いです。

しかし、認知症や老衰の場合は、寝たきりになったり、食事が取れなくなったときに本人もしくは家族が決断することになります。

それぞれの問題点

終末医療を選択したあとにも、悩み所はあります。病院で過ごすことを希望する場合、厚生労働省が認めているのはガンとエイズのみ。看取りのための入院が基本的に出来ないようです。

病院の方が、急変した時などの対応が早いため家族は安心ですが、患者からすれば、面会時間も限られるため家族と離れる孤独感や不安感が大きくなります。また同時に、入院費や治療費も増え、経済的な負担が大きくなります。

一方在宅を希望する場合、病院で過ごす時と違って、患者にとって住み慣れた我が家で精神的にかなりリラックスできるので、落ち着きます。しかし、世話をする家族の負担はかなり増大します。

床ずれしないようにする褥瘡ケア、食事、トイレの面倒をみる人が必要です。時によっては、誰か一人仕事を辞めなくてはいけなくなることもあるため、精神的・肉体的にも負担は増えます。

現在は、そういう在宅の不安に対応してくれるソーシャルワーカーさんや、地域の介護サービスが充実してきているので、積極的に利用するといいでしょう。

穏やかな時間を過ごすための緩和ケア

緩和ケアとは

緩和ケアとは、重篤な病による色々な問題に直面している患者とその家族に対して、身体的なケアだけでなく、精神的、社会的な不安を和らげ、生活上の問題に取り組むことを言います。

これは、さきほどの終末期だけではなく、早期から治療の一環として行われます。そして終末医療と違う点として、患者の家族のケアまで行われるところです。

病気がわかった時、いざ手術を決断する時、治療を進めていく時、完治した後、そして再発したときなど。その時々によって悩みは違っています。

また、今は医療の進歩で、ガンなどと診断されてからの生存期間が大幅に延長され、治療を続けながら長期の生存が可能になりました。

具体的には、臨床心理士とのカウンセリングや、ソーシャルワーカーとの面談、そして今注目されているの「補完代替療法」と言われるもので、マッサージやアロマオイルを利用して、痛みや苦痛、吐き気などを緩和するといったもの。

これは医療現場でも認められており、人と人が直接触れ合うことで分泌される幸せホルモンが苦痛を和らげるという【タッチング】効果が注目され、取り入れられているところも多いようです。

最期まで自分らしく穏やかに

必ず誰もが直面する最期のとき

その時間を、自分らしく過ごしたいと願う人は多いでしょう。最期まで諦めず治療したいと思うのか、治療はせず自然の流れに身を任せたいと思うのか…人それぞれだと思います。

そんな患者本人の気持ちに寄り添い、誰もが穏やかな時間を過ごせるといいなと思いました。

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