リチウムイオン電池の性能を上回る全固体電池、次世代電池の本命か?

夢の次世代電池誕生!

全個体電池とは

電気自動車やスマートフォンが一般に普及するようになって、新たな電池の開発が急務になっています。

現在は、電気自動車でも、スマートフォンでも、リチウムイオン電池が多く使用されています。

リチウムイオン電池は、充電ができる優れた電池ですが、劣化するのが早いという欠点があります。

ガラケーからスマートフォンに買い替えるのを渋っている人の多くが、バッテリーの持ちを気にしているという傾向もあるようです。

全個体電池とは、電池に使用するすべての物質が個体であるのが特徴の電池です。そのため、液漏れが起こりません。

全個体電池の特徴

メリット

安全性が高い

全個体電池は、リチウムイオン電池と比べて安全性が高いと言われています。

近年、リチウムイオン電池が発火する事件が多発していますが、全個体電池では、そのような危険性が低いのです。

温度変化に強い

温度の影響を受けにくいのもメリットです。

リチウムイオン電池では、低温や高温になると、電池のとしての機能が低下するのに対して、全個体電池では安定して電気を供給できるとされています。

劣化しにくい

何よりのメリットが、リチウムイオン電池に比べて劣化しにくいという特徴があります。

デメリット

技術が未発達

その反面、材料の生産技術や電池の製造技術が未発達という点があります。

設備が不十分

まだまだ安定生産を行うには、設備等が追い付いていないのです。

全個体電池の実用性について

全個体電池の開発の今

全個体電池は、電気自動車を普及させるために必須と言える新技術です。

そのため、トヨタを中心とした自動車会社が、全個体電池の開発に力を入れています。

現在のリチウムイオン電池では、急速充電で80%まで充電するのに30分から40分ほどかかります。また航続距離に不安があるのも事実です。

それが全個体電池になると、ガソリン自動車に近い実用性が期待できるのです。

電池の重量も大幅に軽量化できます。低価格化にも寄与し、1000回程度の使用でも劣化しないと言われています。

実用性までの課題

全個体電池が普及するには

全個体電池が実用化されるのは2030年くらいだと言われています。

基礎研究は終わっているのですが、実用化までにはまだまだ多くの課題があります。

特に電気自動車に搭載するためには、全国に充電設備などのインフラ整備をしなければいけません。

ただこれは、ガソリンスタンドや水素スタンドに比べて、はるかに低コストで実現できると言われています。

安全設備などの管理面も、ガソリンスタンドや水素スタンドに比べると低いと言われています。

全個体電池が小型化すれば、スマートフォンにも搭載される日が来ることでしょう。

バッテリーの劣化を気にする時代は、もう少しで終わるのかもしれません。

現在主流のリチウムイオン電池とは

今までになく優秀な二次電池

リチウムイオン電池では、酸化・還元反応を利用して直流の電力を生み出します。正極と負極の間でリチウムイオンが行き来するので、充電と放電が可能な二次電池ということになります。

構造は正極・負極と電解質で構成されます。一般に、正極にはリチウムの酸化物が、負極には黒鉛などが使われ、電解質には液状またはゲル状のリチウム塩の有機電解質が用いられます。

リチウムイオン電池の特長

エネルギー密度が高い

リチウムイオン電池は他の電池に比べるととてもエネルギー密度が高いのです。このエネルギー密度が高いと、小型で軽量のバッテリーを作れます。

大きなパワーが得られる

高性能バッテリーの条件は、小さくて大きなパワーです。リチウムイオン電池は電池の電圧が高く、大きな出力が得られます。また大きな充電電流も受け入れるので短時間で充電できます。

寿命が長い

2次電池は充電・放電を繰り返し行えますが、使っているとだんだん使える容量が減るのですが、リチウムイオン電池はその面でも他の電池より優れています。

安全な電池

電池は安全なものであることが絶対条件です。かつてリチウムイオン電池の事故が社会問題になったのですが、その後改良を重ねて安全な電池として広く普及しています。

値段が安い

リチウムイオン電池が世界中で普及して価格競争が激化、コスト削減が進み低価格化が進んでいるのです。

その他の性能

リチウムイオン電池は使用できる動作温度範囲が広く、自己放電率が低いので、他の電池よりも優れているのです。

リチウムイオンとは

原子番号3のリチウム

銀白色のやわらかい金属です。金属はナイフで切ることもできます。金属類の中では比重がもっとも軽いのです。

反応性が非常に高く、空気中でも窒素と容易に反応して窒化リチウムができます。

水と反応すると激しく燃焼し、保管する際は油やナフサ、アルゴンなどの中で保管します。

世界のリチウムの埋蔵

単体では存在しない

リチウムは地球上に広く分布しています。海水にも多くのリチウムが含まれていて、総量で2300億トンあると言われますが、利用は困難です。

現実にはペタル石、リチア雲母、リチア輝石、ヘクトライト粘土といった鉱物として含まれます。

水分蒸発量の多い塩湖といったところで長い時間をかけて凝縮されて、そこで鉱床を作ります。

美しい湖面で有名なボリビアのウユニ塩湖は、全世界の鉱石リチウム埋蔵量の約半分、約540万トンが埋蔵されているそうです。その次が約300万トン、チリのアタカマ塩湖です。

チリやボリビア、オーストラリア、アルゼンチン、中国などが産出国です。

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