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動物介在療法を支えるファシリティドッグ
病院で働く犬なんて、すごい
「ファシリティドッグ」って聞いたことありますか?
ファシリティドッグとは患者の不安や緊張を和らげるために病院で働く犬のことで、日本にはまだ数頭しかいません。難病など病気に向きあうことは決して楽ではありません。
採血やリハビリなどのときに隣で寄り添うことで辛さが軽減され、通院するのが苦じゃなくなってきます。
病気の治療は長丁場なのでいかに痛さ、辛さが少ないのかが大切になってきます。ファシリティドッグはこれらを軽減させるのに一役かっています。
どんな犬がなるのか
子犬のころからのトレーニング
ファシリティドッグになるためには子犬のころから厳しいトレーニングを受ける必要があります。犬にとって病院はかなりのストレスを与えられる場所です。
これに耐えられる犬でなければなりません。気質、血統を何代も遡って信頼性の高い犬を選びます。これらをくぐり抜けた犬が厳しいトレーニングプログラムを行うことでファシリティドッグの道が開けるのです。
国内で活躍するファシリティドッグはすべてハワイの施設でトレーニングを積んだ犬が呼び寄せられています。
ハンドラーになるためには
狭き門をくぐり抜けなければならない
日本の病院でハンドラーになるためには厳しい基準があります。まずは臨床経験がある看護師がならなくてはいけません。
これはなぜかというと、病院内におけるさまざまなリスクを最小限に抑えることが必要だからです。また病院で働く医療スタッフや患者、家族に安心感を与えてファシリティドッグを働かせやすくします。
看護師の経験が動物介在療法の実践、データ収集にもおおきな役割をもつからです。
動物介在療法
心と体の活性化
動物介在療法とは別名アニマルセラピーともいいます。人間は自分より小さいものや自分を慕ってくれるものをかわいらしく感じ、心を開いていきます。
この効果を応用して医療や介護の現場に役立てようという取り組みを行っています。人に慣れた犬や猫を患者や要介護者にあてがうことでストレスを解消しようとする試みをいまおこなっています。
これらの試みで喜びや落ち着きなどのプラスの効果があることが多数報告されています。まだまだ日本には動物介在療法の認知が進んでいません。
ファシリティドッグなどの活躍の場が広がれば療養や介護の負担軽減にもなるかもしれませんね。