多くの料理に万能で便利な味塩こしょうですが、その中に含まれる食品添加物について心配される声があります。特に「調味料（アミノ酸等）」と表示されている成分に注意が必要です。では、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか？
味塩こしょうの添加物と健康への影響
味塩こしょうに含まれる主な添加物は「グルタミン酸ナトリウム」です。これは食品添加物として多くの製品に使用されており、特に味の濃い食品やインスタント食品に多く含まれています。
グルタミン酸ナトリウムは、うま味を増強するために使われる化学調味料で、以前は化学調味料として知られていました。この成分は天然のグルタミン酸と同じ構造を持ち、体内で同じように処理されますが、過剰摂取は健康に影響を及ぼす可能性があるため、使用量には注意が必要です。
グルタミン酸ナトリウムは、その単体では味がなく、主に他の食材の味を強化する目的で使用されます。自然界に存在するグルタミン酸と同じ成分であり、昆布や鰹節、チーズなど多くの食材に自然に含まれています。
摂取量の管理が重要
食品添加物は、適量であれば健康上の問題はほとんどありませんが、過剰に摂取すると健康リスクが高まる可能性があります。塩や砂糖、醤油と同様に、味塩こしょうの使用量には注意しましょう。特に化学調味料に敏感な方や、特定の健康上の懸念がある方は、使用量を控えめにするか、他の調味料を検討することをおすすめします。
味塩こしょうは便利な調味料ですが、その成分と使用量に留意し、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
味覚への影響
過剰な摂取は食品の本来の風味を損ない、強い味覚の刺激により一時的な味覚低下を引き起こす可能性があります。ただし、これは塩分や糖分の過剰摂取にも言えることで、味覚の感受性は一時的なものであり、味細胞は一定期間で新しく生まれ変わります。
子どもへの影響
味覚の発達には生後数ヶ月から10歳頃が重要とされ、人工的な味に幼少期から慣れると天然の食材の味を識別する能力が低下する恐れがあります。一方で、グルタミン酸は母乳にも含まれており、適量ならば安全とされています。
脳への影響
食べたグルタミン酸は消化器官や肝臓で代謝され、血液脳関門のため、脳内への直接的な影響はありません。
片頭痛や緑内障の関連性
一部の研究では、高濃度のグルタミン酸ナトリウムが緑内障を引き起こす可能性や、片頭痛の一因になるという報告がありますが、これらはあくまで一部のケースであり、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。
過剰摂取を避け、特に神経感受性の高い人やアレルギーがある人は摂取量に注意する必要があります。また、大量摂取により神経が麻痺し味覚が鈍ることもあるため、バランスの良い食生活を心がけましょう。
味塩こしょうの適切な使用量について
味塩こしょうに含まれるグルタミン酸ナトリウムの適量は、その具体的な数値がネット上で明確に示されていないものの、一般的な料理での使用量には特に問題はないと考えられます。通常の料理で使用する程度では健康への影響はほとんど心配ありませんが、うま味調味料が多く含まれる加工食品やレトルト食品、スナック菓子などでの摂取量には注意が必要です。
うま味調味料の使用目安
– うま味調味料は小さじ1/4程度（約0.8g）で4人分の料理に十分な風味を加えます。
– 味塩こしょうの一振りは約0.151gで、食塩相当量は約78.7%です（商品によって異なる場合があります）。
自家製味塩こしょうのレシピ
市販品に満足できない方や食品添加物を気にする方は、好みに合わせて自家製味塩こしょうを作ることができます。
＜用意するもの＞
– 塩（岩塩、焼き塩などお好みで、湿り気のないタイプ）
– こしょう（粗挽き、黒胡椒、白胡椒などお好みで）
– うま味調味料（味の素、ハイミーなど）
– 比率：塩7、こしょう2、うま味調味料1の割合で混ぜる
＜作り方＞
– 上記の材料を容器に入れ、均一に混ざるまでよく振り混ぜます。
まとめ
味塩こしょうの使用は一般的な料理であれば健康への懸念は低いですが、摂取量には注意しましょう。グルタミン酸ナトリウムは自然界にも存在し、味噌やチーズ、母乳などにも含まれています。過剰摂取は味覚への影響があるため、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
